これはApple IIc用の純正プラスチック キャリングケースで、筆者が秋葉原でApple IIcを買った直後に購入したものです。1985年のことです。内部に5.25インチのフロッピーを数枚格納できるようにデザインされた親切設計ですが、ACアダプター用の収納スペースのないのが玉に瑕。IIｃのACアダプターはやたら大きくて重いので、まあそれも無理はないかもしれませんが、布製の純正ケースにはACアダプターもちゃんと収まるようになっていたはずです。

筆者はもうApple IIcは所有しておらず、このケースには代りにApple IIc Plusを入れています。IIｃ PlusはACアダプターが不要なので、IIｃ Plusにこそ打ってつけと言えそうです。

ところで、このキャリングケースはAppleではなくキャノンが製造、販売していたもので、本場アメリカにはない日本独自の純正部品です。当時日本ではAppleのパソコンはほとんど売れておらず、日本法人を作るだけの意味も余力もなかったのでしょう。Appleコンピュータの販売はキャノンが一手に引き受けていました。昨今のAppleを見れば隔世の感があります。 （2009年6月15日）