第2回 「デラウェア・ラリタン運河州立公園、メイン運河トウパス」の巻

デラウェア・ラリタン運河は1834年に主にペンシルバニアで採掘された石炭をニューヨークに運ぶ目的で、デラウェア川とラリタン川を結ぶために作られた運河です。ニュージャージー州の州都、トレントンからニューブランズウィックに至る全長34マイルのメイン運河と、トレントンからブルズ・アイランドに至る全長32マイルのフィーダー運河から成っています。フィーダー運河は文字通り、もともとメイン運河に水を供給するための運河だったらしいです。当時のアメリカは産業革命の黎明期で蒸気機関もまだあまり普及しておらず、右の写真のように船の牽引には専らロバが使われました。そのため運河に沿ってロバが歩くための道が必須。これが現在デラウェア・ラリタン運河州立公園のトウパス(Tow Path)として、歩行者・自転車専用の遊歩道になっています。

メイン運河のトウパスは全長34マイルでニューブランズウィックのLanding LaneとトレントンのMulberry Streetを結んでいます。ほぼ全ルートに渡って木立に囲まれた未舗装の道路で、都心部が猛暑のときでも、ここは比較的涼しくて快適です。また運河に沿っているためほとんど起伏の無い、平坦なコース。変速機のないママチャリでも大丈夫です。

道路沿いには所々に公園やピクニックエリアが整備されていて、また2〜3マイル毎に一般道と交差し、大体その付近に駐車場があります。もちろん公共の駐車場なので無料です。売店のたぐいはほとんどないので、水、食料は持参する必要があります。

ニューブランズウィックからトレントンまでニュージャージートランジットが走っていますから、ニューヨークから電車で行くこともできます。

デラウェア・ラリタン運河州立公園についての詳細はこちら

初掲載:2006年9月
更新:2008年8月



 
   
   
↑Highland Park(公園ではなくて町の名前です)にあるJohnson Parkに車を駐車してサイクリングを開始します。Johnson ParkからLanding Laneまで自転車専用道路が走っています。
 
 
   
   
↑運河の東側の終点。メイン運河がニューブランズウィックでラリタン川に流れ込みます。向こうに見える橋はルート18号。
 
 
   
   
↑5 Mile Lock(水門)付近。ルート287号の下をくぐります。
 
 
   
   
↑Bound Brookの古戦場跡。1777年、ジョージ・ワシントン率いるアメリカ独立軍とイギリスが一戦交えたところです。ただ当時をしのぶものは何もありません。
 
 
   
   
↑South Bound Brook Lock。運河の高度差を克服して船が通行できるよう、所々に水門が設けられています。
 
 
   
   
↑10 Mile Lock付近。Raritan RiverとMillstone Riverが合流するのが見えます。
 
 
   
   
↑Blackwells付近のSpillway。運河が増水したときのために、所々に水を逃がすSpillwayが設けられています。
 
 
   
   
↑Griggstown付近でカヌーを楽しむ人たち。Alexander RoadとGriggstownにはカヌーのレンタル屋さんがあります。
 
 
   
   
↑Kingstonの水門。
 
 
   
   
↑カーネギー湖に掛けられた木製の浮き橋。ここは自転車を押して歩いて渡らなければなりません。湖の対岸はプリンストン大学のキャンパスです。
 
 
   
   
↑トウパスはプリンストン・カントリー・クラブの中を突っ切って行きます。
 
 
   
   
↑Port Mercer付近。
 
 
   
   
↑ルート1号をまたぐ跨道橋(2004年3月開通)を渡ります。これができる以前はハイウェイを歩いて(走って)横断しなくてはなりませんでした。まさに命がけだったでしょう。
 
 
   
   
↑州都トレントンまで来ました(Whitehead Road付近)。このあたりまでくると、運河の周辺はもうすっかり町の中。ルート1号が運河と平行して走っています。
 
 
   
   
↑運河がMulberry Streetの下に潜り込みます。実は、メイン運河は1マイルほど南下してフィーダー運河と合流。メイン運河自体は更に南下してBordentownでデラウェア川に合流しますが、メイン運河のトウパスはここで一応終点です。
 
 

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