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ところで、LisaというのはもともとApple IIの上位モデルという位置付けで開発が始められたようですが、XeroxのAltoに触発されたスティーブ・ジョブスによって、Apple IIとは全く異なる斬新なシステムとして世に出たのはご存知の通りです。この経緯については、AppleがXeroxのアイデアを剽窃したと言う人もいるようですがようが、いずれにしても、GUIベースのAltoシステムを見て「これはいける」と直感したのはさすがビジネスセンスにたけたジョブスだと思います。 Lisaは当時としては画期的なマシンだったようでAppleの株価も急騰しますが、その割には余り売れず商業的には失敗に終わります(結局株価も元通りに下落します)。価格が1万ドルと随分高かったことと処理速度が遅かったことが原因らしく、言ってみればアイデアが余りに先進過ぎて、ハードウェアの現実がそれに追いつかなかったということですね。 Lisaのアイデアは翌年発売されたMacintosh 128Kに引き継がれます。Lisaの画面(写真中)を見ると初期のMacの画面によく似ています。一方Lisa自身もMacintosh XLと名前を変え、Mac用のソフトも動かせるようになって起死回生を計りますが、ほどなく生産中止。MacがあるのにLisaなんか作ってもしかたがないということでしょう。その後80年代の終わり頃までは、Sun RemarketingというApple IIやMacintoshの中古部品を扱っていた会社がLisaを販売していたのを憶えています。よくダイレクトメールが送られてきましたから。 結局、膨大な台数のLisaが売れ残り、APPLEはしかたなく粗大ゴミとしてゴミ捨て場に埋めたとか.... もったいない話です。 |
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